眠くて……
少食の効果のひとつとして、睡眠時間が少なくて済むということをよく聞きます。
はじめたころ、なんとなくそれを実感できていたように思います。午後の仕事も眠くならないとか、電車でつい眠りに落ちるとか、そういうことが減ったように感じていました。
しかしながらここ最近、眠いのです。
夜も早い時間から眠くなるのでそのころよりも早く布団に入っていますし、それなのに朝の寝起きもよろしくない。
仕事中も、お昼前に眠気に襲われることが多くなり、お昼休みは寝ていたりします。
それをしてでもさらに、夕方また強烈な眠気がやってくる──。
私の場合だけでしょうか。
いけない点があるとするなら、一食としている夕飯が遅いこと。寝るまで3時間以上を空けられていることはほぼないです。
そのせいなのかな……。
にしても、眠気が強すぎる。
足がつる
いわゆるこむら返り、ふくらはぎがつるんです。
以前から夜寝ているときや、自転車に乗っているときなど、つってしまうことはありました。しかしそれほど機会が多いわけではなかったので、そのときは運が悪いくらいに考えていました。
しかしながら一日一食を始めてから、足がつることが多くなってきました。自転車に乗ると顕著で、少しの距離の街乗りならともかく、一日楽しむサイクリングなどはもうほぼつると言っていいほど。つるのって予兆で感じられるのでその予兆レベルで何とか維持しようなどと考えるのですが、予兆がある時点でもう足はつり始めているわけですね。
夜、寝ているときつる方も多いと思いますが、これもまたときどき起きるようになりました。夜寝ているときの足つりはきついですね。もうほとんど泣きながら対処と言ってもいいくらいです。
これはやはり食事を減らしたことによって必要な栄養素を欠いてしまっているんじゃないかと想像がつきます。
少し調べてみると……、マグネシウムやカリウムというキーワードが出てきます。またマグネシウムはその倍のカルシウムがないと吸収されない、そんなこともでてくるので、これはもう食事で規定量を摂るのは無理だなと思い、簡単なサプリメントを探し始めました。
手にしたのはこれ。
カルシウム、マグネシウムが摂れるようです(カリウムは書いていない)。
で、これを使った人の評価として、「足つりが改善」というものがたくさん見られました。このマルチミネラルは言ってしまえば足つり向きなのかもしれません。
しかしこのサプリ──同様の他社のサプリも概して──、鉄が多く含まれています。
そういうものなのかもしれません。
しかし、足のつりだけを考えるとこれなのでしょうが、私は先日書いた通り、肝機能に爆弾があります。自覚のある爆弾ではなくつねに数値上だけの問題ですが、肝機能に難があるわけです。
この肝機能に対し、鉄分はよくないもの、と近年されています。
足つりを気にしすぎてサプリを口にすると、肝機能に負担のある鉄分がもれなくついてきてしまう。
正直、ジレンマです。
で、とりあえずこのサプリを飲み続けています。足つりはどうなるか、そしてその裏で肝臓の機能はどうか。
サプリを続けてみて、また献血で確認してみようと思います。
献血の結果
献血の結果が返ってきました。
驚きました。私が長く気にしていたγ-GTPの数値が驚くほど下がったのです。
もう20年くらい、γ-GTPの数値が異常値を示しています。そもそもニケタである基準値に対して三ケタ。それも100や200じゃなく、300やときに400ということもあります。
私はお酒をほとんど飲まないし、その他の数値も──特に肝機能を示す──ものは異常じゃない。じゃあなんなのか、特に若いころは数値だけで不安になって医療機関にかかりました。
「ほかにおかしな値も出ませんし、自覚症状や疲れやすいということもないようなので、このまま一度様子を見ましょう」
すべての医療機関でこういわれて帰ってくるのが常でした。
あるとき、市内にある町医者のHPを見つけ、医師が特に肝臓にかかわってきたことを知ります。当初「またどうせ」という気持ちもあったのでかかるつもりもなかったのですが、HP上にあるメールアドレスにこれまでの私の状況と変わらずに高いγ-GTPの値について書いてみました。問診にさえ値する内容であろうと、返信の期待もしていなかったのですが、メールは返され、そこでいくつかの可能性とぜひよければ一度お越しくださいとの内容をもらい、一度受診してみることにしました。
「おそらくですね、業平さんの場合腸が脂肪を吸収しやすい体質にあると思われるんです。それも極端に」
医師のいった言葉は適中で、彼は私に腸がコレステロールの吸収を抑える薬を処方しました。
それを二週間も飲むうち、γ-GTPの値は下がっていくのです。
──もちろん、規定値に収まるまでではありませんでしたが。
100台後半になったときは驚いてうれしくなったほどです。
薬をひたすら飲み続ける必要がありました(結局はやめてしまうとまた数値は上がるのです)。さらに100台後半から下げることがなかなか難しいようで、医師は糖尿病の治療に使う薬まで処方し、さらに様子を見ることになりました。
この薬が私の体質に合わず苦しみ、そして前々から感じていた「薬を飲み続けていなくてはならない」という現実に耐えられなくなって、やがて通院をやめてしまいます。
結局のところまた200台から300台という数値のγ-GTPと付き合う人生になりました。
それからまた何年も、その高い数値を目にする日々です。
これが少食ライフヘの動機付けのひとつでもあったわけです。
一日一食の効果かどうかわかりませんが、100台前半まで1ヶ月で落ちたことになりました。
今回は献血の結果でしたが、およそ2ヶ月前に市の健康診断でやはり200台後半の数値をもらっていました。一日一食(それは平日だけですが)の少食ライフをはじめて1ヶ月です。
薬でもなかなか届かなかった領域です。
一汁一菜でよいという提案
料理研究家、土井善晴さんの本です。
私が少食ライフを始めたから手にしたというわけではありません。
たまたま手にしました。
家庭での食事のあり方、日本の(特に家庭料理の)食文化を土井善晴さんの視点や考え方で語っていきます。
シンプルでいい──ご飯とお味噌汁が食事の基本。それにお新香を添えるだけでいい。味噌汁の具を工夫することでじゅうぶんな栄養が摂れる。そのバリエーションやアレンジも紹介してくれます。
あまり私が端折って紹介しすぎると本筋を外してしまいそうなのでやめておきますが、何度もうなずきながら読みました。
決して少食の本ではありません。一日一食ともいっさい関係のないものです。
いちおうそこは誤解なきように。
一日一食や二食としていると、さあ何を食べようと悩むものです。外食や出される食事の場合は選択するすべはありませんが、自分で作るときであれば考えるようになりました。
そしてこの本を読んで、無理におかずにこだわらない、必要なものがあれば味噌汁にしてしまうことも意識するようになりました。
土井善晴さんの独特の語り口調が伝わってくるような、あたたかみのある本ですね。
禁断症状
およそひと月に近づいてきているのですが、禁断症状を感じるときがあります。
お腹がすいているわけじゃないのですね、これ。口に何か入れたいのです。
私の場合、少食ライフを始める前は間食、つまみ食いをしていました。それもけっこうな量。仕事中にチョコレートをつまんだり、お菓子を食べたり。仕事中という状況もいけないのでしょう、気分転換やストレスで口に運ぶ。食べてお腹に入れるというよりも食ベている状況にしたい、食べていたいという感覚なのでしょう。勢いがついてしまうと、朝仕事場の席についてすぐにチョコレートの包みを開ける、そんな生活でした。
一日一食など、始めてひと月くらいがいちばんつらく、ここで挫折する人が多いと聞きました。
私もちょうどそういう時期になってきました。かつてのチョコレートをつまむ感覚がよみがえってきます。
お腹がすくわけじゃないんですよね。それは大丈夫、堪えられそう。でも何かを口に入れたくなる。
なんだか禁煙にも似ているような気がしてきました。
献血
献血をすると、医療機関で何千円か取られてしまう血液検査と同じような検査をしてくれるから、ときどき行くのはいいでしょうね。
私の場合、気にしなきゃいけないのは肝臓系の値と中性脂肪やコレステロール。
特にγ-GTPなんて異常値も異常値、健康診断なんかすると必ず「要再検査」の結果が帰ってきます。アルコールなんて週に一度口にするかしないか、ひと月飲まない月もあるのに──。若いころはけっこう悩んで医療機関に行くのですが、理由はわからずじまい。どこへ行っても「少しようすを見ましょうか」と言われたり、ペパリーゼのような処方薬をくれたり。でも結果は変わりません。やっと、肝臓に造詣のある地元の開業医にあたり、その原因が「脂肪を吸収しすぎる体質」にあるということがわかりました。それだけでした。腸に作用する脂肪吸収を抑える薬を使ってみましょうと言うので、飲むと確かにずいぶんと数値は下がりました。──規定値内まではいきませんでしたが。
でも、薬を飲み続けることに抵抗感のあった私は、薬も通院もやめてしまいました。医師は、そういう私の姿勢におそらく腹を立てたのかもしれません。他の症状でかかってもずいぶんそっけなくなったし、肝機能の話題には触れなくなりました。まあ仕方がないのかもしれません。
数値はまた高い値になっています。
それが少食ライフに入り、少なくとも平日は可能な限りの一日一食とし、変化が現れるのか。
私は正直あまり期待していない──もともと内臓を休ませること目的に始めたものですから──のですが、興味はあります。
中性脂肪やコレステロールも脂肪を吸収しすぎる体質ゆえ。これもまた変わっていますかどうか。さあ、果たして。
眠り
おかしいなあ──そう思い、効果が出ていないのかと悩んでいます。
本やサイトで目にしたもので、「睡眠時間が短くなる」「眠気に襲われることがなくなる」というもの。具体的に「睡眠時間が3、4時間でよくなった」などと書かれている本もありました。
でも私は眠いのです。
確かに、よくあるお昼を食べると満腹感とともに眠くなるというのは減ってきたように思います。でもふと眠くなる瞬間がある。多いのは、そうですね、夕方でしょうか。
今まで、本当に眠気には悩まされていたんです。 一日中眠いのです。もともとは疲れていた内臓を休ませてあげようと考えて始めた少食ですが、副次効果としてこの眠り病(そう、ヤマイと言っていいほど)も消滅してくれればなんていう期待もしていたわけです。
もっともまだ一日一食ライフに入って数週ですからこれからなのかもしれませんが、眠気ばかりはついてまわりそうな嫌な予感もします。