業平ユウの少食ライフ

── 一日一食を目標に、食生活の転換日記 ──

少食ライフのめざすところ

「少食ライフのきっかけ」で書きましたが、私の動機はきわめて不純です。
 言葉が恰好よさそうだからという動機なので、目指すところも恰好よさそうなキーワード。

「断食」
 これはだめです。私にとっては響きが良くない。
 少食の追及の究極が絶食であり、断食で仙人のように暮らす人が本当にいるのだと、本かWEBサイトかどれかで読みましたが、それはちょっと……。
「断食してます」
 って、人には言えないなあと考えてしまいます。
 仮に断食の効果が素晴らしくても――その効果は読みました――、言葉の響きで決めるのが業平ユウという人間です。
 それに比して、
「一日一食」
 って、なんかいい。

 一日一食を目指して、少食ライフを始めます。

 もちろん、いきなり一日一食にするつもりもないし、できたとしても厳密にやるつもりはないです。
 二食になる日もきっとあるでしょう。少なくない範囲であることでしょう。もちろんこれまで通りの三食を食べる日も(あるいは食べざるを得ない日も)。
 私でさえ付き合いとか、お呼ばれとか、まれですけどありますから、多くのみなさまはきっとその頻度もかなりのものでしょう。ランチに行こうよ、夜今度飲み会をセッティングしてあるのだけど……そんなお誘いに対し「一日一食主義を貫いているから」なんて、間違っても言いません。そのときそのときの食事を楽しみます。

 一日一食を目標に、ゆるく少食ライフをスタートします。

少食ライフのきっかけ

 もともと胃腸がそれほど丈夫じゃないようです。
 社会人になって早々の23歳で十二指腸潰瘍になり、それからずっと胃の苦しみと戦う人生です。年とともに胃や十二指腸の痛みに鈍感になるので、だんだんと苦しみは減ってはいますが、やはり今でも年に何度かは胃の苦しみにあいます。
 とはいえ、これと食事を組み合わせて考えたことはありませんでした。じつは、今も。
 ではなぜ取り組んでみようと思ったかと言うと、
「なんとなく恰好よさそうだから」
 と、それだけです。

 少食ライフ、一日一食。……その響き、いいじゃないですか。

 で、それをもとに少しずつ調べていくと、いわゆる現代三食生活は内臓を休ませる時間がないと言うことがわかりました。少食主義にへんな目線を送らないとわかる知人に興味を持っていると話すと、なんとたまたま知人も興味を持っていたようで、手にしていた少食生活の本を二冊、貸してくれました。やはり同様、内臓の負担の高さに触れられています。
 内臓が休む時間を持てないことは、寝ているあいだでも同様で、これにより睡眠の質も悪くなります。じゃあもしかしたら睡眠にも効果があるかな? などと淡い期待。二冊の本やWEBサイトのいくつかにも、睡眠時間が短くて平気になったとあります。もしそうなったらうれしい、でもこの点はそれほど期待せずにおきましょう。
 読んだ本、目にしたWEBサイトだけじゃなく念のため一日一食や断食の否定論にも目を通しました。少食主義でももまれに「こういう否定論がある」「医学界は賛否両論」とそれに触れてくれているWEBサイトもありますが、大半はその効果――それも幻想郷のような健康生活、というような――で全面がおおわれていますから。

 食生活ってこれまで50年近く変えずにやってきたものですから、おいそれと変えるのは大変です。どこまで続けられるか、自分でも正直自信はありません。
 でも心の原動力を幹に、これからまずは続けていきましょう。先ほども触れたとおり、私の原動力は、
「少食生活ってなんとなく恰好いい」
 です。
 笑ってしまうようなきっかけでしかありませんが、始めていきましょう。ですので笑って見ていってくだされば――。

少食ライフをめざして - 今、スタートライン -

 これからの私、業平ユウは、現代の飽食から脱して、少食ライフをめざしていこうと思っています。

 私は決して大食いではありませんでした。むしろふつうの食事として見れば他人よりも圧倒的に少食、食べないほうだと周囲からも言われています。
 とはいっても一日三食をきちんと食べ、加えて間食も大好き、夜寝る寸前まで甘いものを口に運ぶ習慣までありましたからきっとほめられたものではないでしょう。

 おそらく年齢のせいもあるのだと思います。あるいは日々のストレスも積み重なっているのかもしれませんが、食べると腹部膨満感に見舞われつらく感じる機会が多くなりました。満腹感がひどい、もどすことはないけれどいつまでたっても続く満腹はたいそう不快なものです。そうやって胃が悲鳴を上げたのち、数時間から半日もすると今度は腸が壊れ始める。一度お腹を壊すとしばらくのあいだ続きます。
 疲れるものです。身体はもちろん、精神的にも。

 私は年に逆らうつもりはありません。
 ならばもう食べられないと言う胃にあわせて食事を変えていこう、食生活自体を見直そう、そう考えているところです。

 断食をするつもりはありません。厳格な食生活に追い込むつもりもないです。自分のできる範囲で、自分が楽なように。目指すところとして「一日一食」、少しずつそれに近づけていき、可能な範囲でそれをやっていこうと思っています。
「少食」「一日一食」は賛否両論あるのもわかっています。やってみてどうなるかはやってみないとわかりません。効果があるのかあるいは逆効果か、まずは自分の身体――内臓たちにとっての適正な食事量ですね――で胃腸を楽にできればいい、それから副次的に健康がついてくればなおいい。ダイエツト効果は――とりあえずはいい かな、見た日はやせ形なので。とはいうものの実は内臓脂肪持ちなのでその効果もあるといいな、などという淡い期待とともに、このスタートラインを切りましょう